Tiox(タイオックス)は、固形・液体・気体の有機物を、酸素の力を最大限に利用して、安全な気体に分解する技術を持つ有機物分解装置です。
Tioxは酸化分解技術を基礎として、分解効率を最大限に活用できる状態を研究した結果、高温(500度)の酸化チタン(TiO2:酸素を持つチタン)に、分解したい有機物を接触させる事で、有機物を水(H2O)や二酸化炭素(Co2)などに高効率で分解する事が判りました。
この研究技術で、感染性医療廃棄物の処理や、電子機器のレアメタル回収などを目的とした装置となり、既存処理技術である燃焼を使用せずに、費用対効果ならびに温暖化効果ガスである二酸化炭素低減に貢献しています。
当社は、本装置を小型化し災害時の感染性廃棄物を処理する目的で、東京都の助成事業「先進的防災技術実用化支援事業」と共に開発しました。市場調査を進める中、要望の多い市場はケアハウスからのオムツ処理などにある事が判り、目途をケアハウスに定め、専用装置「Tiox-30」を開発しました。
装置自体は単純な構造で、「破砕」「分解」「排ガス処理」の3工程となります。各工程は、既存技術の組み合わせです。「破砕」は従来のシュレッター技術、「分解」は電気による加熱炉、「排ガス」は既存の触媒式のフィルターを使用します。
ちなみに、Tioxの名前の由来は、Ti(チタン)を触媒として、酸素(Oxidant)の力で、有機物を分解する事から、単語を組み合わせて「Tiox(タイオックス)」としました。
酸化チタン触媒反応のしくみ
加熱した酸化チタンに対象物となる有機物を接触させると、水(H2O)や二酸化炭素(CO2)などに分解されます。
テアハウス医療機関
※「LEADING SAFETY東京 先進的防災技術実用化支援事業 」とは、 地震などの自然災害や大規模な事故災害の脅威に晒されている東京では、都市防災力の向上に向け、多様かつ優れた防災製品等が、広く社会に普及していくことを目的として、都市防災力を高める優れた技術・製品・試作品の改良・実用化する費用を助成するほか、その後の普及促進も支援する助成プログラムです。